ロールモデルを見つけるためのステップ:働く女性が知るべきこと

キャリア・仕事

働く女性にとって、適切なロールモデルを見つけることはキャリアの成長に大いに役立ちます。

本記事では、あなた自身のロールモデルを見つけるための具体的なステップ、また参考例として30代・40代女性の働く女性2名にインタビューをし、仕事をするうえで意識していること、仕事術についてもご紹介します。

ロールモデルとは?意味と働く女性にとっての重要性

ロールモデルとは?意味と働く女性にとっての重要性

ロールモデルとは、ある特定の分野や状況において他の人々にとっての模範となる人物を指します。

働く女性にとってのロールモデルの存在は、キャリア形成や自己成長において大変重要な役割を果たします。
なぜなら、ロールモデルは具体的な成功のイメージを提供し、目標設定や行動計画を立てる際の指針となるからです。

特に、働く女性が直面しがちな職場でのジェンダーギャップやワークライフバランスの課題において、成功した女性の例を知ることは大いに励みとなります。

彼女たちの経験や戦略を学ぶことで、自分自身のキャリアパスを明確にし、実現可能な目標を設定することが可能となり、ロールモデルの存在は働く女性にとって、キャリアの道しるべとなり、自己実現を促進する大きな力となります。


働く女性にとってのロールモデルの効果!メリットと注意点

働く女性にとってのロールモデルの効果!メリットと注意点

ロールモデルの存在は、働く女性にとって多くのメリットをもたらします。

まず、彼女たちが直面する職場での課題に対する具体的な解決策を示してくれることです。
ロールモデルの経験談や成功事例は、同様の状況にいる女性たちにとって有益な指針となり、自分のキャリアパスを明確にする助けとなります。

例えば、理想のキャリアを形成するために、ロールモデルたちはどのようなキャリアパスを築いていったのか、また、彼女たちの生き方や考え方は、新たな視点を提供し、自己成長を促進するでしょう。

これにより、自己効力感が高まり、自信を持って挑戦を続けることが可能になります。

その他にも、結婚、妊娠、出産など女性特有のライフステージのなかで、仕事と家庭の両立、子育てとのバランスなどにおいても課題を感じることもあるでしょう。

そのような場合は、ロールモデルの存在が大きな支えとなります。

実際に同じようなライフステージを乗り越えた経験を持つロールモデルの話を聞くことで、働く女性は自分の状況に応じた解決策やヒントを見つけることができます。

しかし、ロールモデルを持つ際の注意点として、過度に依存しないことも重要です。その人物の全てを真似する必要はなく、自分自身の価値観や目標に照らし合わせて取り入れるべき部分を選択することが必要となります。

ロールモデルの成功をそのまま追い求めるのではなく、自分自身の価値観や目標に照らして選択しましょう。
また、ロールモデルの選択肢が限られている場合、比較的多様性に欠けることもあるため、複数のロールモデルを持ち、多様な視点から学ぶことが推奨されます。

ロールモデルに依存するのではなく、より柔軟で創造的なキャリア形成が可能となり、働く女性が自分自身の道を切り開く力を養うことができます。


働く女性のロールモデルの探し方

働く女性のロールモデルの探し方

自分に合うロールモデルを探すためには、まず自分自身の価値観や目標を明確にしましょう。

キャリア軸において、どのような分野で成長したいのか、どのようなスキルを身につけたいのかを考え、それに応じたロールモデルを選ぶことが求められます。

ロールモデルを社内や同じ業界から探そうとする方も多いかもしれませんが、ロールモデルは必ずしも同じ業界にいる必要はありません。異なるバックグラウンドや経験を持つ人々からも多くを学ぶことができます。

多様な視点を持つロールモデルを選ぶことで、異なる考え方やアプローチに触れる機会が増え、柔軟な思考を養うことができます。

ロールモデルの探し方について具体的にどのような方法があるのか、3つご紹介します。


①外部のオンラインセミナーに参加

講師としてセミナーに登壇し、自らの経験、キャリアパスについて発信したり、仕事と家庭の両立やワークライフバランスについて講演することがあります。

また他社が無料で行っている働く女性向けセミナーなどもあります。

気になるテーマ・プログラムがあれば、オンラインコミュニティや業界のイベントを通じて、多くの人々と交流し、自分にピッタリのロールモデルを見つける可能性を広げてみましょう。


②SNSやブログ、インタビュー記事などから情報収集

SNSを活用して投稿したり、Youtubeで動画を公開したり、ブログを書いて掲載したりと積極的に情報発信の場を創り出していることがあります。

またネット上では、ロールモデルとなる働く女性に向けたインタビュー記事が掲載されていることもあるので、求めている業界・職種・働き方・人物像を明確にして、ネット情報から検索し、自身に合うロールモデルを探すのも一つのやり方です。

③コミュニティに参加、オフラインイベントでの交流会

他にもロールモデルとなる女性がコミュニティをつくり、オフラインイベントなどを開催するケースもあります。

イベントのテーマに興味をもって集まる参加者は、同じような課題・悩みをもつ同士でもあるため、互いに情報交換し、刺激を受けて、自身の理想のロールモデル像を見直すこともできるでしょう。

またロールモデルの選定には、感情的な共鳴も大切です。ロールモデルとなる人物の価値観やモットー、働き方などにおいて強く共感できるかどうか見極めることで、ロールモデルについてより深い学びを得ることができるでしょう。

そして、彼らの成功事例だけでなく、失敗や挑戦の過程にも注目することが、リアルなキャリア構築のヒントとなります。


状況に応じた的確な人物を見つける:ロールモデル選択の重要性

キャリアのステージや目指す方向性に応じて、ロールモデルを見直すことが必要です。

例えば、キャリアの初期段階では、基礎的なスキルや業界の知識を深めるためのロールモデルが適しているかもしれません。

一方、管理職を目指す段階では、リーダーシップや戦略的思考を持つ人物を参考にすることで、目標達成に向けた具体的な道筋を描く手助けとなります。

また、ロールモデルを選ぶ際には、彼らのキャリアパスだけでなく、ライフスタイルやワークライフバランスの取り方にも注目することが大切です。

特に働く女性にとっては、キャリアを継続しながらどのように仕事と家庭を両立しているのか、工夫していること、仕事術など実践的なアドバイスやヒントを得る機会を持ちましょう。

ロールモデルを選択する時は、複数のロールモデルを持つことも有効です。

異なる強みを持つ複数の人物から学ぶことで、自らのキャリアに多面的な視点を取り入れることができ、よりバランスの取れた成長が期待できます。

仕事のこの分野においてはこの人、仕事と子育ての働き方については、あの人といったように、個々の状況や目標に応じて柔軟にロールモデルを選び、必要に応じて見直すことで、働く女性は自らのキャリアにおいて一歩先を行く存在となることができるのです。


活躍する働く女性の事例から学ぶ人物像とは?

ここまでキャリアアップを目指す女性にとって、ロールモデルの存在は非常に重要であることをお話しましたが、働く女性たちのストーリーから、自分に適したキャリアパスや挑戦のヒントを得ることができます。

ここでは2名の女性にインタビューを行い、人物像から日頃意識していること、働き方の工夫・仕事術、ワークライフバランスを保つ方法についてご紹介します

皆さんの理想のロールモデル像が見つかるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。


参考①「しなやかに、力強く」がモットー!金融業界で働く一児の母、管理職を担う30代女性のKie(仮名)さん

活躍する働く女性の事例から学ぶ人物像とは?

入社当初は、金融機関の支店で営業を務めていました。

営業はお客さまとの距離が近いため直接喜んでもらえたり、力になれるのが楽しく、自社の売上に貢献できるやりがいもあります。

一方、将来的に幅広い視点を得るために他の部署に異動して、キャリアパスしたいと感じるようになりました。

きっかけは営業を続けるなかで、販売する商品に関する知識が増え、「もっとこういうリスクヘッジができる商品があればいいな」と感じるようになったことです。

その時から、商品を創る側の商品企画部、商品開発部といった部署にも興味を持ち始めるようになりました。

そこで私は、他社にどういった商品があるのかを調査し、自社にどんな商品が必要なのか知り、それらをまとめるために会社の自己啓発補助制度を利用してプレゼンテーションスキルを磨きました。

自分で作成した資料の熱意も認められ、商品企画部門への異動が実現し、現在は商品企画部のチームにおいて、チームマネージャーの役割を担っています。

営業担当の時の経験を活かすとともに、自発的に会社の制度を利用して磨いたスキルは現在でも活用しています。

プライベートでは31歳の時に第一子を出産し産休・育休を取得しました。

商品企画部のチームマネジャーも目指している最中の出産であったため、一時的ではあるもののキャリアブランクが出てしまうことは戸惑いもありました。

実際に出産というライフイベントを経て、仕事に対する価値観も大きく変化しましたが、復帰してみるとやはり責任感のある仕事をしたい、管理職としてキャリアを築いてみたいと思うようになり、チームマネジャーを目指すように。

復職後仕事と育児の両立に悩みながらも働き続け、今から3年前に管理職に昇進しプレイングマネジャーとしても働く日々を過ごしています。

商品企画部の管理職は男性の比率が多く、プロジェクト大詰めの時は多くの方が残業をしています。私はなかなか残業が出来ないことや、子どもの急な発熱、体調不良で休むことも何度もあり、申し訳ない気持ちと周りからどう思われているか気になり、繊細になることがありました。

そんな時は、限られた時間内でできることを精一杯おこない、なるべく遅れをとならいようにすること、また通勤時間なども活用して情報収集したり、外部セミナーにも積極的に参加して、視点を広めるなど自分なりに補える要素をみつけるよう工夫しました。

私が大切にしているマインドは、「しなやかさ」と「力強さ」です。

変化の激しい金融業界では、常に新しい情報や知識を吸収し、柔軟に対応していく「しなやかさ」が求められます。一方で、組織を率い、目標達成に向けてチームを牽引していくためには、「力強さ」も必要不可欠です。

また現在、チーム内の女性社員からもキャリア形成の仕方、仕事と家庭の両立について相談されることがあります。

私は、会社の制度をどんどん利用して、自分から積極的にキャリアパスを築いていくことをアドバイスとしています。

興味がある分野にチャレンジする、自分のやれるところを突き詰めてみるとどんどん仕事が面白くなるよ、と伝えるようにしています。


これからも私自身、仕事と育児、そして自分の成長にも妥協せず、しなやかに、力強く、未来を切り拓いていきたいと思っています。



参考②仕事も子育ても全力投球!IT業界に勤める二児の母、40代女性のTomoko(仮名)さん

IT業界で専門職としてキャリアを築いてきました。

20代の頃は、仕事一筋!で寝る間も惜しんでシステム開発に熱中していました。
IT業界での知見をより広めたいと思い、20代で同じIT業界の中小企業へ転職しました。

現在の職場では30代で、2度の産休・育休取得を経て、今は仕事と育児の両立に奮闘する毎日です。

「子供との時間を大切にしたい」そう思った私は、フレックスタイム制やリモートワーク制度を積極的に活用するようにしました。
会社はコロナ禍よりリモートワークがメインとなり、現在もリモートワークが出来る環境です。

コアタイム有りのフレックスタイム制度も利用していて、朝の時間は子供と一緒にゆっくり朝食をとったり、保育園の送り迎えは夫と協力しています。

私の意識している仕事術は、「時間管理術」と「コミュニケーション」です。
仕事は、集中して短時間で終わらせる!を意識しています。


限られた時間の中で最大限の成果を出すために、1週間、1日単位で綿密なスケジュール管理を行っています。


具体的には業務管理ツールを活用して、プロジェクトの初期段階でタスクの洗い出しをしっかりしておくこと、タスクの分解ができたらそれぞれのタスクにかかる所要時間をざっくり把握し、優先順位をつけて効率的にタスクをこなすようにしています。

このタスク管理を恒常化できるように習慣づいているので、なるべく残業時間を減らし、家族との時間を確保しています。

また、チームメンバーとのコミュニケーションを重視し、互いに協力し合いながら業務を進めることで、よりスムーズに仕事を進めるように心がけています。

「頑張りすぎないことも大切」と私は常日頃言い聞かせていて、今までの経験上、頑張りすぎた次の日や数日後には、いつもより疲れが溜まっていて仕事がはかどらない、子育ても楽しめないことを体感しました。

頑張りすぎたと感じる時は、無理せず夫に頼ったり、時短家電を活用する、少々金額が高くてもミールキットやネットスーパーを活用するなど、自分の時間を作りリフレッシュ時間に充てるようにしています。

両親は遠方で頼れる環境ではないため、自治体の病児保育・一時預かりなども利用したことがあります。
常日頃、いかに夫婦でコミュニケーションをとり育児・家事分担するかが重要だと感じています。

また出産した当初、仕事も子育ても完璧にしたいという完璧主義な自分がいました。

仕事面だとその日中にすべて終わらさなければならないと感じ、時間をオーバーしてでもやるようにしてました。

でもその時、ふと子どもに笑顔で向き合えない自分がいて。また子どもと会話したりちゃんと向き合う時間がなく、子どもに寂しい思いをさせている気がしたんです。

そこに気づいたとき、完璧主義はやめようと思いました。

仕事も子育ても中途半端だと落ち込む時期もありましたが、「今の自分だからできること」を常に考えるように意識をシフトしました。

例えば、育児経験を活かして、子供向けアプリの開発に携わったり、社内の育児中の社員をサポートする制度作りに積極的に参加したりしています。

また社内公募で新規プロジェクトの参加募集があったのですが、テーマが「働く女性を応援するサービス」だったので、私も働く女性の一社員としてプロジェクトの参画に応募しました。

チャンスは自分から掴み取る、自分だからこそ貢献できることを考え、最大限に生かし、仕事も子育ても、どちらも手を抜かず、自分らしく輝きたい!そんな思いで、毎日を過ごしています。


お二人の事例からも、それぞれ自分から積極的にチャレンジし、視野を広げる工夫をされているように感じます。待っていてもチャンスは巡ってこないのかもしれません。

2名のロールモデルを参考に、ご自身のキャリアや大事にしていること、これからの働き方について考えてみてください。


まとめ~ロールモデルの存在は働く女性のキャリア形成につながる~

まとめ~ロールモデルの存在は働く女性のキャリア形成につながる~

ロールモデルの存在は、働く女性にとってキャリア形成の道しるべとなる重要な要素です。


彼女たちの生き方、働き方から学ぶことで、自身のキャリアに対する視野が広がり、新たな目標を設定するきっかけになります。
特に、同じ業界や職種で活躍する先輩女性の姿勢や考え方を参考にすることで、具体的なスキルやマインドセットが身につきます。

またロールモデルは、キャリアの壁にぶつかったときの心の支えにもなるでしょう。

彼女たちがどのように困難を乗り越え、成長を遂げたのかを知ることで、自分自身も前向きに挑戦を続ける勇気を得ることができます。
ロールモデルの成功体験だけでなく、失敗談や苦労話も共有することで、キャリアのリアルな側面を理解し、より現実的な視点を持つことが可能です。

最終的に、ロールモデルは単なる模倣の対象ではなく、自分自身の価値観や目標を再認識し、独自のキャリアを築くためのヒントを与えてくれる存在です。

彼女たちの存在を活かし、自分の道を切り開いていくことが、長期的なキャリアの成功につながることでしょう。



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